遺言書の見直し・・・
今日は遺言書についてのお話をさせていただきたいと思います。
相続税の基礎控除額の減額以降、にわかに脚光を浴びた感がある相続のお話・・・
相続に関連するセミナーや本の出は、一時の勢いは感じなくなってきたものの堅調に推移しているのでな無いでしょうか?
ここにきて、就活・・・?いやいや終活です。
どちらのしゅうかつもいまホットな話題ではありますが・・・
自分の人生の幕をいかに引くべきか・・・
自分の思いを遺しておいてくださいとばかりにエンディングノートを書き遺しておきましょうと・・・
それこそ、色々な業態や業種のかたが終活セミナーと銘打って集客のネタとしています。
自分の相続に向けての準備、とても重要なことと思います。
ただ、あるかたのブログをみて、とても参考になるお話がありました。
エンディングノートに関する書き込みであった記憶です。
将来の相続に向けて、自分の希望や思いを一方的に遺されても家族は迷惑なこともあるといった内容でした。
その迷惑な一歩的な重いというのを例えていたのは、亡くなった父と同じ墓に入りたくないと言う思いを遺されたら迷惑というものでした。
まるっきり、無視して同じ墓に入れてしまえばいいものの、何か気が引けてしまうし、じゃあ、どうすればいいんだ・・・とばかりに家族が判断に困るものを遺されても、ただ、困るだけなので、何も言わずに最後は家族にまかせてほしいといった内容でした。
高齢になると分別のつかないことを言ったり書き遺したりしますから、何か、共感のもてる内容でした。
反面、しっかり、自分の思いを遺しておいてほしいと思うのは、遺言書でしょうか?
自分の財産を、誰に、何を、遺していくのかを、きちんとした法的に有効な書面で遺しておいてあげるのは、円満な相続、いやいや、たとえ、円満といかずとも円滑に財産を分与するのには、必要不可欠な手立てではないでしょうか・・・?
遺言書は、それこそ、その記載された内容で法的に遺産が分割されますので、よくよく、熟慮して纏めあげていただきたいものです。
というものの・・・
いくら、熟慮しても、その遺言書の内容をまとめ上げてから、数年先の時間が経過してしまいますと、相続財産の内容からもしかすると相続人にも変動が起きるやもしれません。
先々、どうなるか、分からないことが多いので、自分が亡くなる直前で、遺言書を作成するといっても、そうは、うまくいきません。
なぜならば、人間、いつ、なくなるか・・・
分からないからです・・・
ある程度、元気なうちに、とにかく、その時の状況に応じた遺言書は遺しておくべきでしょう。
公正証書がコストがかかるというのであれば、自筆証書遺言で、そして、いま、全ての財産について決めかねるというのであれば、例えば長男には先祖から受け継いだ自宅の家屋敷だけは受け継がせる等、最低限、これだけは譲れないと云った内容があるのであれば、それだけでも遺しておく・・・
といった、対応が、とても重要ではと・・・思います。
とりあえず、大事なこと、譲れないことは・・・
自筆証書遺言で、しっかりと、法的に有効な書き方で遺されるべきでしょう・・・
そして、大方の内容、相続財産も大きな変動も起きないといった時点で、例えば、公正証書遺言で、しっかりとした遺言書を再作成すればよろしいのではないでしょうか・・・
一番、新しい遺言書が有効ですから、古いものはそのままにしておけばいいだけです。
そして、それでも、また公正遺言書の内容に変動をきたしてのであるならば、また、再作成すればよろしいのです。
ここで、注意点は、遺言書を作成したのちに、相続財産等に変動があったときは、必ず、遺言書の内容を見直して欲しいことです。
遺言書の書き方にも色々、ありますが、金額でいくらと指定しますと、その後、入院費等で相続財産に変動をきたしたときに、その内容で、遺言の執行ができるのかといったような問題が起こりかねません。
〇〇銀行××支店の口座番号1234の普通預金といった内容で作成しておけば、残高が変動してしまっていても、遺言の執行上の問題はなくなるのですが・・・
そのようなことも、留意して、遺言書を作成する・・・
そして、都度都度で、見直してみる・・・
そんな、当たり前のことを当たり前にやりながら、備えていってください・・・
相続は、備えあれば、憂いなし・・・
いかに、万全の備えをしておくか・・・
ハッピー相続か、争族か・・・は、この備え方によって変わるやもしれません
このページのコンテンツを書いた相続士
- 特定非営利活動法人 日本相続士協会 事務局
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